せっかくパワーポイント資料を作ってプレゼンするのだから、
バシッと伝わる資料を作りたいですよね?
見づらい、わかりづらい、相手にあくびをされたくないですよね?
私も相手からプレゼンを受ける場で、わかりづらいスライドなど見て、
思わず眉をひそめてしまう場面もありました。
プレゼンするからには相手にしっかり伝わる、刺さる資料を作りたいものです。
今回、刺さるパワーポイント資料の作り方をまとめましたので、お役に立てて頂ければと思います。
刺さるパワーポイント資料の作り方
タイトルを作る

まず表紙、タイトルを作ります。
タイトル、所属(会社名など)、名前を入れてください。
既にやられている方が多いと思いますが、
文字サイズは、 タイトル>所属=名前 でよいです。
タイトル、所属、名前は3段にして、左右方向はセンター揃えにします。
目次を作る

次に目次を作ります。
この目次がない方が意外と多いと感じます。目次は絶対に入れた方がいいです。プレゼンを聞いている側からすると、タイトルの後にいきなり話が始まっても、全体の流れがわからないので困惑します。
まずこれから何の話をするのかを相手にざっくり伝えるために、目次を作りましょう。
本や雑誌をはじめ、取扱い説明書、ニュース番組の冒頭、youtube動画の冒頭、卒業式の式次第、建築工事現場の看板に至るまで、さまざまなところに目次やそれに代わるものがあります。
そこで相手に全体像を意識させ、相手に聞く準備をしてもらいましょう。会社などでは決裁権のある役職上位の人ほど、全体像の把握をしたがります。
目次を見れば、自分が聞くべきプレゼンなのかの判断ができるからです。また、そのプレゼンでどこを聞くべきかを判断できるからです。忙しい経営者の方は、プレゼンを最初から最後までじっくり聞いている時間がもったいないと思っています。
最初の方は他のことをしながら聞き流し、重要な話になってきたら、手を止めて耳を傾けます。そうやって時間を節約しています。
本を買う時も同様です。
私は年間60冊ほど本を読んでいますが、本を買う前には目次を見ます。目次を見れば、その本に何が書いてあり、何を言いたいのかが本文を読まなくてもだいたいわかります。
それでその本の中で気になるところを少し立ち読みし、買うかどうかを決めることがあります。
私以上に決裁権のある方はさっさと内容を知りたいと思っているはずです。
だから、相手の時間を節約し、相手に聞く準備をしてもらうために、より聞いてもらえるように、目次は作りましょう。
フォントを決める

フォントとは、書体、字の形のことです。プレゼンに最適なフォントは何か?
PCでは色々なフォントがあります。これを読んで下さっている皆さまも聞いたことがあると思います。明朝体とかゴシック体などになります。パワーポイントでも文字のフォントを色々選べますので、いったいどれを使ったらいいのか。
私はメイリオをおすすめします。
メイリオは日本語の「明瞭」を言い換えたものになり、PCの画面でも、印刷しても見やすいように作られたフォントです。
だからメイリオでいきましょう。
ちなみに明朝体だと文字の線に厚みがないので、画面に薄く映り迫力に欠けます。また、遠くからだと文字が見えない可能性が高いです。
ゴシック体だと逆に線が太すぎて、文字がつぶれやすいです。特に画数の多い漢字などが混じっていると、画面に映したときだけでなく、配布資料に印刷したときにも文字がつぶれやすいです。
繰り返しになりますが、フォントはメイリオでいきましょう。
最適な文字サイズとは

文字サイズは、フォントサイズとも言い、pt(ポイント)で表します。
ワードを開くと、フォントの隣に、10.5と表示されているところがあると思います。その10.5がフォントサイズです。
パワポ資料は、見やすい文字サイズで作ることが大事です。
パワポスライドに適した文字サイズは、「できるだけ大きく」が基本です。小さくて相手に文字が読めなければ、そこに文字がある意味はありません。
スライドの内容により最適な文字サイズは違ってきます。これが最適だと断定はできません。ですが、「できるだけ大きく」では、あまりにも漠然としていますので、目安を書いておきます。
どんなに小さくても18pt。これより小さいと、ほぼ読めません。
通常は、24~40pt。
強調したい、シンプルなキーワードが2~3個並ぶだけなら、~72pt。
バランスを考慮しつつ、できるだけ大きな文字サイズでいきましょう。
Zに動く目線を意識した配置をする

人が資料を見るときには、基本的に左から右、上から下の順番に見ます。
スライドを見るときも同様で、目線はZに動きます。

スライドに文字や図や絵を配置するときは、Zの流れに沿うようにします。Zの流れに沿わないと目線が行ったり来たりして、みづらい・わかりづらい資料になります。Zの配置にすることで、目線の動きがスムーズになり、相手にわかりやすい資料になります。
一目でわかるスライドにする

スライドは一目でわかるようにまとめます。
1枚のスライドに様々な情報を入れたくなるのはわかります。ですが、相手への伝わり、わかりやすさを意識した場合は、情報量が多すぎるのは望ましくありません。
1スライド1キーワードが基本です。
伝えたい情報に絞ってスライドを作り、一目でわかるスライドにしましょう。大事な文字や数字は赤字で太字にするなど、目を引くようにしましょう。
パッと見てわかることは非常に大事です。直感でも論理でも、違う言い方をすると、右脳でも左脳でも、一瞬で理解できて伝わるスライドにしましょう。
表やグラフはシンプルに

表やグラフも一目で伝えたいことがわかるように使いましょう。
NG例です。

エクセルのグラフをそのまま貼ったようなグラフだと、なんとなく状況はわかります。ですが、無駄な情報が多くなったり、見るポイントがわかりません。目線があちこちに移動されられてしまいます。
無駄な情報を落としていき、見てもらいたいポイントを強調するなら、下のようになります。

これでシンプルですが、伝えたいことはしっかり伝わると思います。前年比でかなり伸びているのを伝えるなら、これで十分ですよね。
表やグラフも1スライド1キーワードで、シンプルに表現していきましょう。
詰め込まず余白を作る

スライドには余白を作りましょう。
これも1スライド1キーワードとつながります。1枚のスライドにびっしり文字や資料を詰め込んでいるものを見かけます。ただ、正直見る気がしません。
どこが重要か、何を伝えたいのかがイマイチわかりません。いちいち解読しながら見るなんて、聞いている側からしたら疲れるだけです。
NG例のスライドです。

これだとかなり見づらいです。
次にOK例です。このようにポイントだけ書いてあげて、余白を作るといいです。

文字や資料を入れすぎないように、3割くらい余白があるとかなり見やすくなります。
イメージしやすい写真や絵を使う

画像の伝える力は強大です。百聞は一見に如かずと言います。わかりやすい言葉を並べるのも伝わりますが、写真や絵は一瞬で伝える力があります。相手のイメージを膨らませてくれる力もあります。
ビジネスの話で売り上げアップを強調するなら、売上アップを連想させる写真を使うなど、強調したい部分を連想させる画像を使いましょう。
アニメーションは最小限に

文字が浮かび上がって出てきたり、図形が跳ねて動いたり・・・。アニメーションは作ってる側からすると、出来上がってちゃんと動いたら、ある種の達成感を感じることもあるかもしれません。
でもプレゼンをされる側から見ると、そんなのどうだっていいです。ちゃんと伝われば、派手な演出は必要ありません。
アニメーションは作る側の時間も相当使います。でもアニメーション作成に使った労力は、相手の受ける伝わり具合や感動に比例しません。アニメーションは凝りすぎないようにしましょう。
今までアニメーションをたくさん作っていた人は、一度アニメーション無しで資料を作ってみたらどうでしょうか。アニメーション無しでも、意外とプレゼンが伝わることに気付くと思います。
アニメーションも聞き手の理解の補助に直結する程度に使い、凝りすぎに注意しましょう。
図形の線は太く

図形に限りませんが、挿入するデータなどの線は太くします。
文字のフォントの明朝体のところでも触れましたが、線が細いとせっかく作った資料が見えません。見やすい資料を心掛け、図形や挿入データの線は太くするようにしましょう。
NG例とOK例です。

左のNG例の線の太さは1ptで、右のOK例の線の太さは3ptです。エクセルなど他のソフトからコピー貼付したデータで線が細くなる場合があります。その場合は太くなるように調整するなどしましょう。太さは3pt以上にすれば、見えないということはないと思います。
せっかく図を入れてわかりやすくするのですから、線も太くして、よりわかりやすくしましょう。
統一感を出す

例えばスライドによって、赤いページがあったり、青いページがあったり、黄色いページがあったりすると、統一感が無くて見づらいです。
スライドや話の内容よりも、赤とか青とか色の方が気になってしまって、終わった後に何も覚えてもらってない可能性があります。スライド全体で統一感を出しましょう。
青ベースなら全体的に青い色を使った構成とする。強調するところだけは赤を使う。そうやって使い分けのルールを統一すれば、より赤が強調されて見えます。黄色や緑は使ってはいけないということではありません。使い過ぎないように注意するということです。
使う文字サイズも各スライドで統一します。タイトルは44pt、普通の文字は32pt、小さい文字は24ptなど、統一することでスライド全体が見やすくなります。
左上にスライドのタイトルをつけるような場合は、文字配置の位置がずれないようにします。スライドが変わるたびに文字の位置がずれるようだと、やはり気になるものです。
見ている側に余計なところに気を使わせないで、プレゼンを聞いて頂けるような配慮をしましょう。
塊を意識する

スライド作りは、1スライド1キーワードが基本です。1スライドに箇条書きなどでいくつかの重要ポイントなどを書きたい場合は、塊を意識します。
例えば、4つの重要ポイントを箇条書きにする場合です。下のスライドは塊を意識しているのがわかりますか?①~④のそれぞれは、エクセルで表をつくるようにマス目で囲ってはいません。①だけ赤い点線で囲ってみたように、②③④それぞれの項目が、一つずつの塊になっているように見えませんか?白い余白が、行間よりも広いことで、それぞれの項目の塊を分ける役割を果たしていることに気付きますか?

このように黒い線で区切らなくても、塊を表現することができます。線を使わないので結果的に余白も増えて、見やすいスライドになります。
まとめを作る

最後にまとめを作ります。
プレゼンで話した内容のまとめをします。要点をピックアップして箇条書きにしたり、プレゼンの内容を一言でまとめます。聞き手に行動を促すようなフレーズで締めたりします。
重要なのは、相手に伝わることと、動かすことです。
最後にひと押しして、相手に行動することを促してあげましょう。
まとめ

以上、刺さるプレゼン資料の作り方をまとめましたが、いかがでしょうか。それぞれの意図は次の通りです。
・タイトルを作る~表紙は必要
・目次を作る~全体像をつかんでもらう
・フォントを決める~見やすい文字
・最適な文字サイズとは~見やすい文字
・Zに動く目線を意識した配置をする~見やすいスライド
・一目でわかるスライドにする~要点を絞る
・表やグラフはシンプルに~伝えたいことを伝える
・詰め込まず余白を作る~相手に見やすく
・イメージしやすい写真や絵を使う~相手にイメージを膨らませてもらう
・アニメーションは凝りすぎない~最小限でも伝わる
・図形の線は太く~相手に見やすく
・統一感を出す~相手に見やすく
・塊を意識する~相手の頭の中を整理してあげる
・まとめを作る~相手が動きやすいように
どれも難しいものではなく、むしろスライド作成自体は簡単になります。簡単になるのでスライド作りの時間も節約できます。プレゼンの資料も相手に見やすく、わかりやすくなります。だから、プレゼンの話が、より生きてくると思います。
あなたのプレゼンが、より刺さるように、パワポ資料を役立てて頂ければと思います。
パワポ資料を作成する際に意識するのは、シンプルにすることです。
どうやってシンプルにするか?その方法を紹介していますので、より良い資料を作りたい方は下のリンクからどうぞ
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