ピーター・ドラッカーは、経営者に必要な資質としてあらかじめ備えていなければならないことは、「真摯さ」だと言っています。
能力は後から身に付けることができますが、真摯さは後天的に身に付けられず、最初から持っていなければならないと言っています。
経営者だけでなく、誰にとっても「真摯さ」は重要です。
身に付けていれば、人間関係を含めた人生が好転します。
「真摯さ」は後天的に身に付けられないなら、諦めなければならないのでしょうか?
そんなことはありません。
「真摯さ」を初めから備えている人も同じ人間です。
人間は不完全なので、24時間365日を80年間生きていて、ずっと真摯であり続けることはごく稀です。現実的にはできないと言った方が正しいと思います。
ただ人生の大部分、例えば人生の95%が「真摯さ」でできていると言えます。
真摯さ95%です。
そこまでの純度を得られないとしても、真摯さを備えていない人ができることが2つあります。
1.できるだけ真摯であろうとすること。
2.真摯である時間を最大限にする努力をすること。
1は真摯であろうとすることがまず大事です。
発言、行動、考え方に「これは真摯な対応か?」と自問することです。
自問し真摯さがなければ、真摯な対応をしていきます。
2はできるだけ1の時間を長くすることです。
いきなり人生の100%の時間を真摯でいられなくても、10%の時間を真摯である努力はできます。
初めから諦めてはいけません。
そうあろうとすることが大事です。
そうあろうとすることで、一日のうちの真摯でいる時間が少しずつ増えてきます。
最初は10%で、だんだん30%、50%と伸びていきます。
いずれ一日のほとんどが真摯でいられるでしょう。
鬼滅の刃で、主人公の竈門炭治郎が、起きているときも寝ているときも全集中の呼吸を続けるという修行をやっていましたが、あれと同じです。
ドラゴンボールで、孫悟空と孫悟飯が精神と時の部屋で24時間スーパーサイヤ人で居続ける修行をやっていましたが、あれも同じです。
真摯さの会得は24時間全集中、24時間スーパーサイヤ人よりも相当の長い期間を要します。
10年単位で要するレベルです。
だからドラッカーは「初めから持っていなければならない」と表現しているのではないでしょうか。
真摯さは自分のことだけでなく、相手や全体のことを考えられる資質でもあります。
独りよがりにならず、様々なもののバランスを取っていくことを考えられます。
メリットどデメリットを総合的に考えられ、物事の複雑な絡み合いを考えられます。
この意味で経営者を初めとした全体をバランスよく見る立場の人には必須の資質と言えます。
まとめ
経営者に必要な初めから身に付けていなければならない資質は「真摯さ」です。
真摯さを身に着けられると、相手からの信頼を得られるようになります。
きっと人間関係、商売、仕事など、色々なことがうまくいくようになります。
真摯さを意識することで、自分のことだけでなく相手や全体を考えられる視点も身に付きます。
それには2つのことが大事です。
1.できるだけ真摯であろうとすること。
2.真摯である時間を最大限にする努力をすること。
参考書籍:「マネジメント」P.F.ドラッカー著
コメント