あなたが「勉強」という言葉から想像するものは何でしょうか?
学校での教科書を使った勉強や、資格試験のための難しい本を読むことでしょうか。
確かにそれも勉強だと思います。
でも私は「勉強」を本を読んだり、知識を頭に入れたりする脳を重視した勉強よりも、広く捉えています。
「知識の習得」に加え、「実際のものを見て、触れて、考えること」が「勉強」だと考えています。
人間の脳は他の動物よりも発達し、「知識の習得」という意味で他の動物を圧倒します。
だからと言って脳だけに頼るのでなく、人間の持つ動物性も利用することで、さらに能力を発揮できます。
あなたの持つ人間性と動物性をフルに生かして勉強することで、あなたの成長につながると考えています。
五感をフルに使って体全体で学ぶ
何かが起きているとき、紙で見ても、話を聞いても、映像を見ても、起きたことを本当に正確に把握することはできません。
最も正確に把握できるのは、実際に見たり触れたり、「五感をフルに使うこと」です。
実際のものを見たり、実際に何かが起きている場所に行ったりすることです。
三現主義と似ています。
「現場、現物、現象」を大事にすることです。
現場に行き、現物を見て、現象を確認するのが大事と言われています。
紙、話、映像は、五感のうち1つか2つしか使っていません。
それに対して現場、現物、現象は、五感をフルに使います。
オンラインで色々できる便利な時代になりましたが、五感をフルに使える情報伝達手段は、まだありません。
五感をフルに使って得られるもの、感じ取れるものの情報量は、圧倒的に多いです。
だから何かを正確に把握したいときは、全身の全てのセンサーを同時に働かせて、物事をとらえるのです。
・目で診る。
・肌で触る。
・耳で聴く。
・鼻で嗅ぐ。
・舌で舐める。
それぞれのセンサーを、注意深く意識して働かせることです。
例えば「目で診る」は「見る」ではありません。
何が起こっているのか、目で「診断する」のです。
注意深く意識して診るのです。
・おかしなところはないか?
位置、形、色、現象は?
・何かが位置的にずれていないか?
ずれているとすれば何mmずれているか?
・最初に比べ形が変わってないか?
変わっているとすれば何がどう変わっているのか?
・色に変化はないか?
変わっているとすればどこがどう変わっているのか?
・特定の現象が起こる時の共通点はないか?
状態か、時間帯か?
こうやって視点を大きいところから、小さくしていって診ます。
また、体のセンサーをフルに働かせると、これ以外にも感じられるものがあります。
・風の流れを肌で感じる。
冷たいのか、暖かいのか?風の流れの方向は?強弱は?流れは変わるのか?
・静かさや暗さの雰囲気を何となく感じる。
静かかうるさいか?暗さはどうか?時間帯で違うのか?
・瞬間的に起こったことを違和感として感じる。
現象が起こる一瞬前にでも兆候はないか?現象が起きたときと起きないときで感じる違いはないか?
実際に何かが起こっている場所に行ってみると、五感を融合させて感じられます。
目+耳とか、目+耳+肌といった具合です。
過去の体験や経験で感じたことを、今と重ね合わせて感じられます。
だから現場に行けば行くほど、情報が自分の中に蓄積されていきます。
感覚や判断の精度がどんどん高くなります。
そこで一瞬でも違和感を感じたら、脳を使って言語化していきます。
「何か違う」と感じたことを言葉に直し、なぜその現象が起きたかを理論的に考えて結論を出します。
こうやって「知識の習得」に加え、「脳で言語化された情報と五感で感じた情報を融合」し、「理論づけていくこと」が、勉強と考えています。
まとめ
勉強は、「知識を習得し、脳と五感の情報を融合し、理論づけること」です。
頭だけでなく、直感・雰囲気・違和感など、人間の動物として備わっている感覚を生かすことです。
五感をフルに使うことで、脳で言語化された情報以外の膨大な情報を使うことができます。
難しい判断や、解決困難な課題に直面したときにも、現場、現物、現象をしっかりと確認することで、よりよい解決に向かいます。
あなたの持つ人間性と動物性を使うことで、能力を最大限発揮し、成長することにつなげて頂ければと思います。
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