「大容量ファイル転送サービス」でメールの添付ファイル容量より大きいデータを送る方法

Outlook

相手と資料を共有したいときに、メールでは送受信できない、大きな容量のファイルをやり取りしたいと思ったことはありませんか?

例えば、Outlookなら20MBまではメールで送れますが、それ以上のファイルは送れません。

基本はファイルを圧縮して送りますが、それでも送れないサイズになってしまうものはあります。

・仕様書
・カタログ
・CADデータ
・ビッグデータ
・写真データ
・動画データ
・取説データ
・イラストデータ

こういったデータは、メールで送れる容量を簡単に超えてしまいます。

「メールでは容量が大きくて送受信できない」

「相手とサーバーでファイル共有できない」

「DVDやUSBなど記憶媒体で送るのが手間と時間がかかって面倒」

このようなときに相手にファイルを送付する方法として使えるのが、大容量ファイル送信サービスです。

無料で使える導入しやすいものもあります。

今回は『「大容量ファイル転送サービス」でメールの添付ファイル容量より大きいデータを送る方法』を紹介をします。

便利に使ってファイルのやり取りをスムーズに進めていきましょう!

ファイル転送サービスとは

大容量ファイル送信サービスは、ファイル転送サービスとも呼ばれます。

ファイル転送サービスとは、Web上にデータをアップロードしたら、相手方にそのデータのURLを伝え、そのデータだけをダウンロードできるようにするサービスです。

データのURLは1回ごとにアップする形でやり取りします。

サービスにより、ダウンロードできる期限や回数が決まっていたり、アップしたデータを時間が経つと削除されたりします。

ファイル転送サービスに似たものとして、オンラインストレージがあります。

オンラインストレージとは、Web上に用意されたディスクスペースに、ファイルをアップロードして保存できるサービスです。

単にクラウドとも言われます。

GoogleドライブやDropboxが有名です。

クラウドのディスクスペースのURLを共有し、受取側がURLにアクセスしてファイルをダウンロードします。

→オンラインストレージについては、こちらのリンクからどうぞ

ファイル転送サービスのメリット

ファイル転送サービスのメリットは、大きく3つあります。

1.大容量ファイルを送信できる

2.簡単に低コストで使える

3.操作が簡単でわかりやすい

1.大容量ファイルを送信可能

ファイルサイズが大きくても、容易に送信可能です。

ファイルが大きい場合、これまではファイルを圧縮したり、分割したり、USBなどの記憶媒体を使うなどメール以外の方法で送っていたこともあるでしょう。

ファイル転送サービスなら、そのような手間はありません。

2.簡単に低コストで使える

大きなメリットになるのが、簡単・低コストで使えることです。

例えばUSBメモリなどに記録して郵送する場合と比べ、記憶媒体の購入費用や、梱包・運送費などの郵送コストもかかりません。

無料のファイル送信サービスもあります。

3.操作が簡単でわかりやすい

簡単に使える操作性もメリットです。

ファイルをアップロードして、パスワードを設定して、アップロード後のリンクを取得して、相手に送るだけです。

特に細かい設定はありません。誰でも使えるようになっています。

ファイル転送サービス利用の注意点

ファイル転送サービスのデメリットは、大きく3つあります。

1.受取側のセキュリティによっては開けない

2.データを一時的にでも外部に置く

3.ログの管理はできない

1.受取側のセキュリティによっては開けない

受取側のセキュリティによっては、外部データへのリンクに制限がかかっている場合があります。その時は使えません。

外部リンクの使用に申請や許可が必要な企業もあります。

2.データを一時的にでも外部に置く

外部のサービスを使用するので、一時的にでも外部のサーバーにデータを保存することになります。

他の誰かがのぞき見する可能性が100%ないとは言えません。

たまたま外部データに保存したタイミングで情報漏洩の事故が発生する可能性もあります。

データ漏洩のリスクがデメリットになります。

3.ログの管理はできない

送信側は送る相手を決めていても、受取側は誰がダウンロードするかわかりません。

URLをクリックするだけです。

受取側でURLを別の誰かに転送し、別の誰かがダウンロードしても、送信側にはわかりません。

情報漏洩の事故が発生した場合、どこから漏洩したかの特定が難しいです。

有料サービスを利用することで、対応できるものがあります。

大容量のファイル転送サービスの選び方のポイント

メリット、デメリットはありますが、便利なサービスには違いありません。

大容量ファイル転送サービスの選び方のポイントは、以下の通りです。

1.ファイルあたりの最大容量

2.ストレージに保管できる最大容量

3.転送可能なファイル数

4.提供形態

5.料金形態

1.ファイルあたりの最大容量

大容量と言っても無限に送れるわけではありません。

容量には限りがあります。

1回で送れる最大容量は確認しておきたいです。

2.ストレージに保管できる最大容量

クラウドのファイルスペースにファイルをアップするので、そのスペースをどれくらい使えるか?

有料サービスの場合、容量が無制限のサービスもありますが、金額は高くなります。

どれくらい必要かは確認しておきたいです。

3.転送可能なファイル数

サービスによっては一度に送れるファイル数に制限があります。

複数ファイルを送る機会が多いのか少ないのか?

事前に確認しておくといいです。

4.提供形態

提供形態はクラウド、オンプレミス、アプライアンスと3種類あり、有料の場合には提供形態も確認が必要です。

それぞれの違いは次の通りです。

■クラウド

Web上のディスクスペースを使う方式です。

自社設備、ソフト開発などが不要のため、低コストで利用可能です。

■オンプレミス

自社でサーバー設備やソフトを準備して管理する方式です。

初期費用がかかりますが、自社管理のため全てを制御下に置くことができ、安心感があります。

■アプライアンス

特定の用途向けに設計、開発する方式です。

自社で制御するのはオンプレミスと同じです。特定用途に絞っているので、設備・運用共にオンプレミスより比較的低コストになります。

5.料金形態

基本無料のサービスでも、有料サービスを提供しているものがあります。

無料版はサービス内容が限られていますので、機能を拡張したい方は有料版を検討します。

ファイル転送サービスの基本は、外部にデータを預けることになります。

セキュリティ対策、情報漏洩対策、損害補償サービスなど、必要に応じたサービスの検討が必要です。

どれくらいの頻度で大容量のものを送るのか、何人で使うのか、機密性の高いファイルを扱うのかなどに応じて、プランを検討します。

基本の使い方

基本の手順はどれも次の通りです。

①ファイルをアップロードする
②表示されたURLをコピーする
③メールの本文に貼り付ける
④相手にメールする

必要に応じて、パスワードや保存期限を設定します。

無料で利用可能なファイル転送サービス

代表的な無料で使えるファイル転送サービスを3つ紹介します。

■firestorage(ファイルストレージ)(~2GiB)

■データ便(500MB~2GB)

■GigaFile(ギガファイル)便(~200MB)

■firestorage(ファイルストレージ)(~2GiB)

URL:https://firestorage.jp/

無料プランでも2GiBまで利用可能。

無料登録すると2GiBのクラウドストレージが利用可能になります。

有料プランは2種類から選べ、転送容量やクラウドストレージ容量をアップやダウンロード追跡が利用できます。

保存容量 無制限
無料で送信できる容量1ファイル 2GiBまで(1GiB=1,024MB)
ファイル保管期間7日
有料ライト会員:5GB(月額1,037円)
正会員  :10GB(月額2,085円)

■データ便(500MB~2GB)

URL:https://www.datadeliver.net/

登録なしだと500MBまで、登録すると2GBまで利用可能。有料は無制限。

受取機能が追加され、多数の支店・学生からレポートや課題を集めたいときに1つのボックスで受取でき、管理がしやすくなるプランもあります。(ビジネスプラン+ 月額550円時)

無料・登録なしで送信できる容量500MB
登録後に送信できる容量 フリープラン :2GB
ビジネスプラン:無制限(月額330円)
登録なし   :3日
ファイル保管期間フリープラン :3日
ビジネスプラン:30日
有料ビジネスプラン:月額330円
ビジネスプラン+:月額550円

■GigaFile(ギガファイル)便(~200MB)

URL:https://gigafile.nu/

無料で1ファイル200GBまで送信できる圧倒的容量が魅力的です。しかも登録不要、無制限で使用可能。

広告が多いので、最初はちょっと見づらく感じるかもしれません。

Webサイトにファイルをアップロードするのですが、マウスでつかんだファイルをどこに落としたらいいか、わかりづらいです。(まあ無料なので文句は言いません)

無料で送信できる容量200GBまで
登録不要
ファイル保管期間60日
その他特徴圧倒的大容量の200GBまで送信可能

法人向け 有料サービス

無料サービスは便利ですが、企業利用などでセキュリティ機能の充実が必要なら、有料サービスを利用した方が安心感が増します。

情報セキュリティ、コンプライアンスの観点から、無料サービスの利用を控える動きがあります。

有料サービスは以下の点でセキュリティ機能が充実しています。

不正アクセス対策
ウィルスチェック
通信時のデータ流出防止
ダウンロード期間や回数の制限
不正ログインの防止
アカウントロック
バックアップ体制
ログ管理
ヒューマンエラーによる誤送信防止

サービスにより程度の違いはありますが、こういったセキュリティに力を入れており、セキュリティの重要性が表れています。

また、各社セキュリティ以外の部分にも各社違いがあり、ここではセキュリティ、大容量通信・海外への送信対応、納入実績などに着目して、有料サービスを紹介します。

■クリプト便

■グローバルセキュアデータ転送サービス

■GigaCC

■Smooth File

■クリプト便

URL:https://www.nri-secure.co.jp/service/solution/crypto

セキュリティ専門家による開発・運用をし、機密情報の受け渡しに特化しています。

誤送信、誤操作を防止するための画面・権限を重視した設計です。

ログ監視機能も提供し、安全・安心を重視したサービスです。

ユーザー間ファイル転送市場で国内シェアNO.1の実績が高い信頼性を裏付けています。

(ユーザー間ファイル転送市場ベンダー別売上金額シェア 2020年度)

■グローバルセキュアデータ転送サービス

URL:https://www.hitachi-systems-es.co.jp/service/platform/secret-sharing-solution/x-setter/

大容量ファイルを国内だけでなく海外へも、高速・安全に転送できるサービスです。

日々進化するハッキング暗号解読技術にも負けないよう、4重のセキュリティ技術で海外への送信にも活用されています。

データの無意味化、ピース化、盗聴されにくい通信化、複数クラウドへのデータ分散化などのセキュリティ技術は最強レベル(2019年2月 (株)日立システムズエンジニアリングサービス社調べ)

■GigaCC

URL:https://www.gigaccsecure.jp/

トップクラスの実績を誇り、純国産、高品位な企業間ファイル転送・共有サービスです。

テレワーク、業務効率化、高セキュリティ、システム連携などに対応。銀行、大学、通信会社、商社など、幅広い分野への納入実績も選ばれる理由。

■Smooth File

URL: https://www.smoothfile.jp/

誕生から15年以上の実績あるサービスです。

1000社以上の納入実績がある高い信頼性。

国際基準取得のもと開発した安全性。

クラウド、アプライアンス、仮想アプライアンスで提供できる機能性。

iPad、Androidに対応したペーパーレス化もサポート。

まとめ

「大容量ファイル転送サービス」でメールの添付ファイル可能な容量より大きいデータを送る方法のまとめです。

現代ではあらゆる情報がデータ化され、そのやりとりの量も増え続けています。

メールでの送信容量は以前よりかなり増えましたが、それ以上の大容量データを送る機会も多いです。

扱うデータの重要性も増し、セキュリティにも注意を払わなければなりません。

大容量送付、セキュリティ確保を考慮した、大容量ファイル転送サービスは必須のツールとなりました。

今回ご紹介した内容が、適切なサービスの検討のお役に立てれば幸いです。

大容量ファイル転送サービスの他に、オンラインストレージを使って大容量データを共有する方法もあります。

自分の複数デバイス、例えばスマホ、PC、タブレットなどでファイル共有できるのも便利ですよね。

オンラインストレージを使うと、自分だけでなく、他の人ともデータ共有できます。

→Outlookで送れない容量のデータを共有するオンラインストレージの紹介はこちらからどうぞ。

その他にも、Outlookのメールを効率化するテクニックを紹介していますので、下のリンクからどうぞ。

月に3000件以上の送受信メールにも対応できる効率化テクニックを紹介しています。

→Outlookで大量のメールに対応する効率化テクニック16選

コメント

タイトルとURLをコピーしました