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成長したいなら、自分を正当化してできない理由をこじつけるのをやめる

仕事ができる人になる

あなたの周りにできない理由をこじつけて自分を正当化する人はいませんか?

できない理由をこじつける人は成長できません。

あなたが今よりもっと成長したいなら、できない理由をこじつけるのをやめましょう。

できない理由をこじつける人が成長できないわけ

できない理由をこじつける人が成長できない理由は主に2つあります。

1.「本当の原因がわからなくなる」

何かができなかったとき、通常やることは、何が起こったのかを確認し、原因を突き止めることです。

これをやらずにできない理由をこじつけると、本当は原因Aのせいでできなかったのに、原因Bのせいでできなかったんだと勘違いが起こります。

自分一人で勘違いしているだけならまだ良いのですが、組織の上位層の人がこれをやると組織全体が勘違いするので、悲惨な方向にまっしぐらです。

例えば、何か製品に対して重大な不具合が発生していて対策が必要な際、本当の原因は「自社で使用する部品や構造の不具合だった」と現場から報告があったとします。でも組織の上位層が自分の正当化のために、「外注している他社の検査の方法が適切でなかった」とこじつけの理由を主張したらどうでしょう?

本当は部品や構造の見直しを自社でやることが必要なのに、他社の検査の方法を一生懸命見直すことになるのです。

これでは永遠に改善されませんよね?

別の例だと、会社で新しいシステムを導入しようとして失敗した際、本当の原因は「導入前に十分な検討がなく、ただ今なら安いからという理由で契約した」ことなのに、組織の上位層が自分の正当化のために「導入後のカスタマイズする人たちがうまくできずに失敗した」とこじつけの理由を主張したらどうでしょう?

本当は導入前に自社のシステムとして必要十分な機能が入っているか?現在使用している他のシステムとの連携がうまくいくか?などの検討が必要なのに、「使えないシステム」を「それなりに使える」ようにお金と時間をかけて一生懸命カスタマイズすることになるのです。しかもカスタマイズで使えるようになるかはわかりません。

この1回のシステム導入でも大変ですが、本当の原因を無視しした場合、その次に導入されるシステムも同じようなことが起こることを考えると、その労力はかなりの負担になったり、また失敗するのは想像に難くありません。

このようなあからさまな例はあまりないかもしれませんが、本当の原因がわからないと成長はできません。

2.「改善しなくなる」

プライドが高い人に多く見られますが、自分が何かを間違えてもそれを認めず、人のせいにする人がいます。たいていは理由をこじつけます。その主張が通ってしまうと何が起こるかというと、「改善しなくなる」です。

自分は悪くなく、他人が悪いのですから、当然自分は変わらないという発想になりますし、現実変わらないでしょう。

「また誰かのせいにすればいいや」と改善しないのですから、その人は成長もしません。

また同じようなことを繰り返し、その度に人のせいにします。

理由をこじつけて人のせいにする方法を覚えたという意味では成長というのかもしれませんが、せっかくの改善の機会・成長の機会を得たのに、自ら手放してしまっていると言えます。

そのとき、その瞬間に「怒られたくない、恥をかきたくない、ラクしたい、逃げたい」という心理が働くのでしょう。「誰かに嫌われたくない」という心理もあります。

でもそこで逃げると人生で何度も同じ場面に出くわします。

毎回逃げ続けるのでしょうか?

逃げ続けられればよいのですが、たぶんそんなことはありません。どこかで絶対に逃げられない場面になってしまいます。そしてそれは後回しにすればするほど、乗り越えるハードルが高くなってしまっています。

例えば、会社で席替えがあり社内の内線番号が一斉に変わったとします。電話を誰かに回すときに、最初はみんなが新しい内線番号に慣れてない状態なので、「わからないから!」と周りに聞いても割と親切に教えてくれるでしょう。でも半年後に内線番号を誰かに聞いたらどうでしょう?当然周りは冷たい対応になりますよね?

こんな簡単なことでも、半年経つとハードルが高くなってしまいます。

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」とはよく言ったものです。

身の回りで起こる大抵の問題は、内線番号よりも難しいと思いますので、時間の経過が伴うと、越えるべきハードルはもっと上がっていきます。そうなるともうハードルは一気に越えられません。越えられないので、越えてないことを隠しながら(皆にはバレている)、生きていくことになります。

さすがに内線番号のような簡単なことでは改善しない人はいないと思いますが、他のことでも改善しない人は成長できません。

成長するにはどうしたらよいか

それでは成長するにはどうしたらよいのでしょうか?

1.本当の原因を受け入れる

誰でも恥はかきたくないし、怒られたくないし、カッコいい自分でいたいと思うでしょう。

みんな同じです。

でも成長したいなら、本当の原因を受け入れることです。

受け入れ難い事実を受け入れることです。

原因が自分にあったなら、できなかった自分を受け入れることです。

それでも受け入れらないなら、考え方を少し変えてみたらどうでしょうか。

失敗の原因が自分にあったとしても、自分の人間性がNGということではなく、そのときとった自分の行動がNGだったと考えることです。

人間性がNGと考えないで、行動がNGと考える。

プライドが高い人や失敗を認めない人に多いのは、失敗=自分の人間性がNG、という考えを無意識にしてしまっているのが多いように感じます。多少自虐的だったり、自信過剰気味の完璧主義だったりするのでしょうか。

学歴が高かったり、資格をたくさん持っていたり、難しい資格を持っていたり、社内での職位が高かったり、昔から優秀だと言われて育ってきたり、意外とそういう人にも本当の原因を受け入れない人は多いです。ある意味で結果が出ている中で生きてきたので仕方のないことかもしれません。

学歴や資格やその他の能力があったとしても、その人の持つ一面でしかないのに、きっと無意識にそれが全てと考えてしまっているのだろうなと思います。「俺には学歴も資格もあるから、他の全ての能力も高くて失敗もしないはずなんだ!」と思っているのでしょう。かなりの拡大解釈ですよね。痛い人です。

学歴は学歴でしかありません。

資格は資格でしかありません。

学歴と資格があっても、野球やサッカーがうまいとは限りません。

全ての能力が高くて失敗しない・・・そんな完璧な人はそうそういません。

今よりもっと成長したいなら、本当の原因を受け入れることです。

受け入れて、改善の方向性を間違えないことです。

方向を間違えてそのまま進むと全く違うところにたどり着きます。宇宙に向けてロケットを発射するときも、発射角が1°違っただけで、1000km先では全く違うところに着いてしまいます。

本当の原因を受け入れて、改善の方向性を間違えないようにしましょう。

2.改善の行動をする

失敗の本当の原因を受け入れたら、次は改善しましょう。

改善に向けた行動をすることで、不具合とはこれっきりにすることです。

間違った行動が間違った結果を生むのですから、正しい行動は正しい結果を生むはずです。

「怒られたくない、恥をかきたくない、ラクしたい、逃げたい、嫌われたくない」という感情が先行するかもしれませんが、ぐっとこらえることです。

怒られることです。

恥をかくことです。

ラクしないことです。

逃げないことです。

嫌われることです。

感情はさておき、事実と原因だけに基づいた行動をすることです。

近道はありません。1つ1つの行動を間違った行動から、正しい行動に変えることです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

できない理由をこじつける人が成長できないわけは2つです。

1.本当の原因がわからなくなる

2.改善しなくなる

だから今よりもっと成長したいなら次の2つの行動をとっていきましょう。

1.本当の原因を受け入れる

2.改善の行動をする

できない理由をこじつけて自分は何もしない。そんなみっともない大人になるより、日々成長するカッコいい大人になりませんか?



<参考にした著書>

『失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇』(著:野中郁次郎)

失敗の本質は何なのか?太平洋戦争での日本軍の失敗を題材にして失敗の本質に迫っていく本です。これを読むと失敗はなぜ起こるのか?昔も今も失敗の拡大再生産が起こる理由がわかります。あなたの組織は硬直化していませんか?リーダーは機能していますか?こちらを読んで自分の組織に当てはめてみるとわかります。

失敗の本質(戦場のリーダーシップ篇) [ 野中郁次郎 ]


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