誰もが人生を充実させたいと思っていますよね?
だから仕事や勉強、人生についての「これをやるべき!」みたいな本やwebサイトは世の中に溢れています。
ところが、やることを挙げればきりがなく、とても全部を本の通りにやることはできません。
でもちょっと立ち止まって考えてみて下さい。
本当に全部やるべきなのでしょうか?
逆にやめることで人生が充実するものがあるではないでしょうか?
やめること=やらないことです。
何もしなくても人生が充実するなら、それに越したことはありません。
何をやめると人生充実するのか、そんなライフハック術をご紹介します。
人生を充実させるためにやめること
コントロール範囲外の思考をやめる
まず初めに、自分でコントロールできないことを考えたり、気にしたりするのをやめましょう。
場合によっては無視します。
人間が居心地がいいと感じたり、充実したり感じるのは、「自分が状況をコントロールできると感じているとき」です。
これを自己コントロール感と呼びます。
実際にコントロールしていることが必要なのではなく、コントロールしている感じを自分が感じていることが大事です。
自分でコントロールできない例はいろいろあります。
他人の言動
自分とは違う人なのだから、他人が自分の考え方と違っていて当たり前です。
いちいち気にするのはやめましょう。
また、自分が正しいと思って、他人の考えを自分と同じ考えにしたいからといって、過度に説教したり言い負かしたりするのもやめましょう。
自分は自分。他人は他人です。
生まれも育ちも違う人が自分と全く同じ考えになるなんてあり得ません。
生まれも育ちも同じの双子でも考え方はそれぞれです。
しかも地球上に自分と違う人なんて何十億単位でいます。
その全員に自分の考えを説いて回るわけにもいきません。
きりがないのでやめましょう。
アドラー心理学でも同じことを言ってました。
自分は自分。他人は他人です。「課題の分離」と言うそうです。
他人が自分の課題に口出ししてきても、心の中で「課題の分離」と念じて、スルーしましょう。
自分も他人の課題に踏み込まないようにしましょう。
「お互い様」です。
天気
今日晴れたとか雨が降ったとか、暑いとか寒いとか、天気について本気で文句を言っている人を見かけますが、今すぐやめましょう。
真夏に「今日は暑くてやる気にならない!」などと言っている人もいます。
でも、それを言っても涼しくなりませんし、やる気も出ません。
そういう人は天気が良くても「今日みたいないい天気の日は、出かけたくなっちゃってやる気にならない!」と言うと思います。
天気に関係なくやる気にならないのです。
仕事をしない言い訳をしたいだけです。
天気は自分の力ではコントロールできません。
会話の取っ掛かりとして「今日も暑いですね」から、他の話に展開していけるなら良いです。
でも本気で天気に文句を付けるのはやめましょう。
ただ、天気がどうであっても文句を付けないなら、最初から天気なんか確認しなくていいということではないので誤解しないで下さい。
天気予報を見るなということではないです。
予報を見て、傘を持つか持たないかの判断は必要です。
大事なのは、置かれた状況に文句を言うのではなく、その状況に自分がどう対応するのか。
天気に限らず、最新の状況は確認し、知っておく必要があります。その上で自分がどう対応するのかを決める事が大事です。
世界情勢
世界情勢と言うとオーバーかもしれませんが、少し範囲を狭めて、日本の景気でもいいです。
「景気が悪いから売上が上がらない」とか世の中に文句を言ったり、それを言い訳にしたりする人がいますが、これもやめましょう。
先ほどの天気と同じです。
世界情勢に文句を言っても何も変わりませんし、コントロールもできません。
大事なのはその状況で自分がどうしていくかです。
人生を充実させるために、コントロール範囲外のことを考えすぎるのはやめましょう。
他責思考をやめる
何か問題が発生したときに、他人や外部環境のせいにするのをやめましょう。
他人の責任にする思考、つまり他責思考をやめましょう。
それよりも、どうやったらその状況を改善できるのか?何をしたらよいのか?を考えて行動しましょう。
先ほどの天気や世界情勢の話と同様で、愚痴っても何も変わりません。
変えるためには行動する必要があります。
今の状況を変えるために自分に何ができるのか。
自分が今の悪い結果を生んでいるのではないのか。
自分の行動が悪いのではないのか。
こうやって、自分の責任と考える思考、つまり自責思考をしていきましょう。
これはスポーツ選手や経営者など、何かで大きな結果を残した方なら、ほぼ全ての人が言っています。
松下幸之助
自分に全く責任のないところで、自分に全く関係ないと思うことが起こって、だから自分には全く関係ないと思うことでも、よくよく考えてみれば、はたして自分に全く責任がないと自信をもっていうことができるであろうか。
(中略)
しかしせめて、自分に責任あると思うことまでも、他人のせいにすることだけはやめにしたい。
(参考:「道をひらく」 松下幸之助)
一見他人のせいに見えることも、少しは自分も関係しているのではありませんか?と言っています。
他責思考でなく自責思考をしていることがわかります。
後半の「自分に全く責任がない~」の部分は、深いです。
地球環境がどんどん悪化しているのは、どこかの国が大量に化石燃料を燃やしているからだ!と言って、自分は関係ないかのように言う人がいるとします。
でも日本に住んでいる人は多くの物、電気やきれいな水などのインフラ設備に囲まれて、便利に生きているわけです。
物や電気やきれいな水を作るのに、たくさんの化石燃料を燃やすことが必要です。
今の”便利”は地球環境を悪化させる代わりに手に入れたものです。
そう考えると地球環境の悪化は、「自分に全く責任がない」とは言えなくなります。
同じように、よく考えると自分に全く責任がないとは言えない事例が、我々の身の回りには多くあります。
土光敏夫
われに百難を与えたまえ
将来への意志としての計画は、本来困難なものなのだ。困難を受け入れ、困難に挑み、困難に打ち勝つモチーフを自らのうちに持たなければならない。なにがなんでもやり抜く強烈な意志の力によって、群がる障害に隘路を乗り越える過程で、真の人間形成が行われる。
(参考:「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」 出町譲)
群がる困難でさえ、言い訳せずに乗り越える!と言っています。
イチロー
ようするに“準備”というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得るすべてのことをこなしていく、ということですね
(イチロー)
他人のせいにせず、自分のせいと考えて、それでもうまく結果を出せるようにする。
それが大事だということです。
自分が直面する場面のことを一通り全て考えて、その一つ一つに対応できるように対策案を考える。
そして対策案を自分が実行できるようにする。
野球のバッティングで打席に立った時の例だと、ピッチャーからどんな球がくるのか?
・ストレート?カーブ?スライダー?フォーク?・・・。
球のコースはどこにくるのか?
・内角?外角?高め?低め?真ん中?
球のスピードはどのくらいか?
・100km/h? 120km/h? 150km/h?
球はどうやって飛んでくるのか?
・ピッチャーは右投げ?左投げ?
マウンドのどの位置から投げるのか?
・?右から?左から?真ん中から?
ピッチャーのフォームは?
・オーバースロー?スリークォーター?サイドスロー?アンダースロー?
投げてくるタイミングは?
・速い?遅い?
ランナーがいる場合のピッチャーの投げるタイミングは?
・速い?遅い?
ピッチャーは誰なのか?
・相手チームのピッチャーが10人いたら?
・リーグ全体でピッチャーは何人いるでしょう?
ちょっと考えるだけでもこれだけ出ます。
それぞれの条件の組合せのパターン数は膨大になります。
実際の野球では考えられるケースがもっとあります。
それを徹底的に全部つぶしてきたのが、トップ選手のイチローさんだと思うのです。
相手のせいにするのでなく、自分のせいとして、自分を磨き続けてきたのがイチローさんなのではないでしょうか。
吉田松陰
気力を奮い起こし、国や天下のことを、自らの問題、責任として 自覚して行動しましょう。
慨然として国天下を以て自ら任ずべし「武教全書講録」
(参考:「吉田松陰の名言100」 野中根太郎)
一見どうにもならなそうな国や天下のことでさえ、自分の責任として考える。
その圧倒的な当時者感を持ってこそ、大きな人物となれるのだと思います。
他人事ではいけないってことです。
まず受け止めて、次に行動する
偉人たちが言っていることで、共通していることがあります。
何事もまずしっかり受け止める。それから自分がどう動いていくかが大事、ということです。
仕事の身近なところで、例えば会社で10人が集まる会議を開くとします。
10人全員に日時と場所をメールで連絡したとします。
ところが会議当日に1人だけ(Aさん)時間になっても来ない。
Aさんに連絡すると、Aさんが「聞いてない」と言いだした。
どうでしょう?
普通なら、自分は全員にメールを送ったので、「連絡済み」という認識になるかもしれません。
でも1人来なかった時点で、「会議に人を集める」という成果が出なかったことになります。
これをどうとらえるかです。
他責思考だと、「私はメールを送ったから、私は悪くない!」と主張するでしょう。
自責思考だとどうなるか。
「私はメールを送っただけで、その後の出欠確認をしなかったからだ。次は出欠確認をしよう」と次の行動を改めます。
どちらが失敗を繰り返さないか、次に改善されるかは明白だと思いませんか?
細かいですが、こういった例が仕事をしていると本当にたくさんあります。
・誰がやった/やってない
・言った/言わない
・送った/送ってない
・俺は悪くない
・誰の仕事だ
・俺の仕事じゃない
そういうのはたくさんあります。
でも正直、その”1回”だけならどうだっていいんです。
この思考が”1回だけ”なら人生にそれほど変わりはありません。
ただ、同じようなことは日々たくさん起こります。
この小さな出来事を自分のこととして受け止め、一つ一つの改善が積もり積もると、5年後、10年後に大きな差となって現れてきます。
その積み重ねをしたか/しなかったかが、成長の差になります。
人生を充実させるために、もう他人のせいにするのはやめましょう。
無意味な交友関係をやめる
一緒にいると不快、会いたくない、話したくない、そういう人との付き合いはやめましょう。
あなたの人生にとっては有害でしかありません。
どんな人と付き合わない方がよいかと言うと、
・自己愛が強すぎる人
・「俺様が一番」で他人は自分のために存在すると考える人
・他人に共感や罪悪感がない人
・他人が苦しんでいるのを喜ぶ人
・マウンティングしてくる人
・高圧的・威圧的な人
・自慢話ばかりしてくる人
・愚痴や文句の多い人
・そもそもやる気のない人
・足を引っ張ろうとする人
・悪口を言う人
・嫌みを言う人
・いじわるな人
・噂話が好きな人
・感情を抑えられず、すぐ怒る人
・被害者妄想な人
・嫉妬深い人
・他人を操ろうとする人
・超ネガティブな人
・人を見下す人
・傲慢な人
・友達と見せかけて敵の人(フレンド+エネミーで、”フレネミー”)
・相手によって態度を変える人(上にはペコペコ、下には命令)
・邪悪な人
・攻撃してくる人
いろいろいますよね?
そういう人との付き合いは極力避けましょう。
ただ人は完璧ではないので、悪い要素も大なり小なり持っているものです。
それぞれの要素が様々混ざり合っている状態です。
どの要素も全く持っていないというのは考えられません。
あなたの周りの完璧そうに見える人も同様です。
完璧そうに見える人は、悪い所を出さないようにしているだけです。
悪い要素は誰もが持っているので、気を付けていても、本人の状況や場面によって出てしまうときがあります。
これは仕方がないことです。
誰だって気がゆるんだり、疲れていたり、精神的に弱っていたり、追い詰められていたりするときがあります。
こういう悪い要素を抑えるより、重大な優先するものが発生した状況で、悪い要素が出やすくなります。
よく「危機で本性が現れる」と言いますよね。
危機で本性が現れるうちは、まだいいです。
自分も周りもたいてい同じなので、「まあ、そんなもんでしょ」と気にしないこともできるからです。
困るのは、どうしてもNGな要素が、危機のときだけでなく、常時現れている人です。
仮に「危機」が年に1回くらいだとしたら、「常時」は年に12回以上くらいのイメージです。
NG要素が常時現れていると、こちらのメンタルがやられます。
だから、触れ合う機会を減らす方向にします。
ある特定の条件がそろった場面で悪い要素が出てしまう場合には、その場面を作り出さないように気を付けます。
付き合いをやめるのではありません。
全く付き合わないのは、現実的に難しい場合が多いので、会う回数、接触する回数を極力減らすようにします。
これは職場でも同様です。
職場の人間関係は人間のメンタルに相当な影響を与えます。
退職理由で最も多いのが労働条件でなく、「職場での人間関係」だそうです。
(参考:リクナビNEXTさんのwebサイト 「給与などの労働条件よりも、人間関係が退職の引き金に」)
終身雇用、年功序列がまだまだ残り、同じ会社に長く務めた方が、基本的には得することが多い日本で、「人間関係」は職場を変えさせる程の威力を持っています。
接触回数を減らしたり、不快な状況にならないように気を付けたりしても、状況が改善されないなら、「環境を変える」ということです。
不快な人と無理な付き合いを続けるのは、精神的に健康ではありません。
どれだけ仕事ができても、自分が不健康になってしまっては意味がありません。
自分のメンタルが病んでしまったなら、まず自分を回復させることから始めた方がいいです。
最悪、「職場は選べる」と考えておくだけで、気が楽になります。
転職サイトに登録してみて下さい。
何万件も求人があります。
働ける場所はたくさんあるのがわかります。
今の職場を辞めても大丈夫と思えるはずです。
ブラックな職場でブラックな上司と働いていても、何の意味もありません。
人生を充実させるために、有害な人と付き合うのはやめましょう。
他人を変えようとするのをやめる
前述の「コントロール範囲外の思考をやめる」で書いたことの繰り返しになりますが、基本的に他人を変えようとしてはいけません。そして、変えようとしても、ほぼ変わりません。
なぜなら、人が変わるのは、本人が「変わろう」と思ったときだけだからです。
誰かが何かとんでもなくいいことを言ったとしても、そうそう人は変わりません。
仮に、スティーブ・ジョブズが素晴らしいプレゼンを10万人の前で披露してくれたとしても、変わる人はほんのわずかです。
最終的に人が変わるのは、その人自身が自ら変わろうと思ったときだけだからです。
仕事の場面で、他人を変えようとする人がいますが、ほとんど変わりません。
仕事で知り合う人は、知り合ったときには「その人が何十年もその人として生きてきた蓄積の集大成」になっています。
そんな「何十年もの積み重ね」は、ちょっとやそっとのことでは変わりません。
新卒の採用活動では、新卒者の約20年の積み重ねを見られています。
採用企業側としては、自社に合う人を採用したいと思っています。
20年の積み重ねは、ちょっとやそっとでは変わらないことを知っています。
入社してから変えるのは困難だと知っているため、選考するのです。
入社式や入社後の新人研修などで新入社員に「鉄は熱いうちに打て」と言う会社の偉い人、いませんでしたか?
入社後すぐに鍛えないとダメだと知っているからです。
歳をとってからでは変わらないからです。
新卒一括採用は何のためにあると思いますか?
いろいろ理由がありますがそのうちの一つが、これまで働いたことのない、まっさらな人を会社の色(カラー)に染めるためです。
それぞれの会社には色(カラー)があります。
色(カラー)は文化のことです。
「中途採用は扱いにくい」と言われることがあるのは、一旦染まった色を染め直すのが大変だからです。
新卒周りの例だけ考えてみても、人の積み重ねを変えるのがいかに大変かがわかります。
最初は他人を変えようとしたのかもしれません。
でも、変わらなかったり、変わってもコストがかかりすぎたり、うまくいかなかったのだと思います。
あれこれ試行錯誤をした結果、他人を変えるのではない方法に行きついたのでしょう。
それくらい他人を変えるのは難しいってことです。
人生を充実させるために、人を変えようとするのはやめましょう。
人を変えるより、自分を変えた方が早くて確実です。
無意味な飲み会をやめる
無意味な交友関係では特に、得るもののない飲み会にも参加するのはやめましょう。
会社の愚痴、上司や同僚の愚痴を言っても、あなたの周りを汚染している事態は、何も変わりません。
2時間以上飲んだり、2次会に行ったりするのは、お酒が好きな人にはいいかもしれません。
でも自分のパフォーマンスを発揮するという点では間違いです。
寝不足だったり、アルコールが体に残っていたりすると、肉体的に余計な負荷がかかった状態になります。
これは翌日の仕事で十分なパフォーマンスが発揮できないことにつながります。
自分の本来のパワーが100あるのに稼働率が50%なら、50しか発揮できません。
これだと他の人でパワーが80ある人が稼働率70%出せば、56発揮されます。
せっかく本来のパワーがあるのに、発揮できないと負けてしまいます。
自分の本来のパワーを発揮できる状態に保ちましょう。
自分の実力をレベルアップさせていくのは相当の努力と時間を要します。
今あるパワーを発揮していくならすぐ実行できます。
せっかく持っているパワーは存分に使いましょう。
また無意味な飲み会は、時間だけでなく、お金も浪費するだけです。
飲み会で3000円払うなら、本を買って読んだ方がよっぽどマシです。
人生を充実させるために、無意味な飲み会はやめましょう。
まとめ
やるべきことが多い中では、やめることを決めて、自分の時間を増やし、より充実した人生を送りましょう!
1.コントロール範囲外の思考をやめる
2.他責思考をやめる
3.無意味な交友関係をやめる
まずこの3つです。
いかがでしたでしょうか。
人生を充実させるために、できることからやめてみたらどうでしょうか。
きっと充実した人生になると思います。
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