あなたはどちらの人が組織にとって害だと思いますか?
①優秀だけど悪い心を持った人
②優秀でないけど良い心を持った人
②の「優秀でない」は「無能」とは違います。
結果を出していることは最低条件です。
結果を出した上で、その結果がさらに優秀と見られる水準に達しているかどうかです。
これを踏まえると組織に害を与えるのは前者①の人だと言われています。
これは過去の偉人たちも同じ結論に至っており、真実なのだと思います。
孔子
「まっすぐな人を登用し、曲がった人の上に置けば、民は服従する。
曲がった人を登用して、まっすぐな人の上に置けば、民は服従しない」
(為政 第二 十九)
心のまっすぐな人を出世させ、心の曲がった人の上に置けば、民衆は従う。
心の曲がった人を出世させ、心のまっすぐな人の上に置くと、民衆は従わない。
民衆を従わせたいなら心のまっすぐな人を出世させること。
ドラッカー
「マネジャーには学ぶことのできない資質、後天的に獲得することの
できない資質、始めから身につけていなければならない資質が一つ
だけある。才能ではない。真摯さである」
(マネジメント)
マネジャーに必要な能力は後からでも学ぶことができる。真摯さは後から学ぶことができない。
マネジャーは真摯さを身に付けた人であることが必要。
西郷隆盛
「功ある者には禄を与えよ。徳ある者には地位を与えよ」
(原典は「書経」と言われている)
功績のある者には金品による報酬を与えよ。人徳のある者には名誉や地位を与えよ。
功績があるからといって地位を与えるのは間違い。
地位を与えるのは徳のある人。
以上は一例です。
同じような言葉を目にすることは多々あると思います。
会社の場合、①の人が平社員の時はそれほど害は大きくなりません。
害が大きくなるのは、その人が出世して役職を得たときに一気に広がります。
だから会社に害を与える人を出世させてはいけません。
あなたの周りの偉い方を見回してみましょう。
どういう方が出世されてますか?
どういう方が役職上位になっていますか?
どういう方が役員になっていますか?
その方は冒頭の①ですか?②ですか?
その組織のどの立場にどの人がいるかによって、その組織のトップの考え方や人間の質が透けて見えます。
①の人が一人でもいる場合、世代交代をしても①の人は増え続けます。
①の人が自分の後任を選ぶ際、同じ①の人を選ぶことが多いからです。
①の人には、②の人の大切さを理解できないことが多いです。
それが組織やトップの人間の質が透けて見えるということです。
あなたが成長したいと思ったとき、所属している組織が成長できる組織が前提でないと、成長は望めません。
普段仕事で関わる直属の上司だけでなく、広く組織全体を見渡してみましょう。
もし成長できない組織なら、転職する方が早いかもしれません。
あなたの成長のお役に立てれば幸いです。
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